投稿・吉岡敏行
投稿日2015/2/22  
奥志賀高原スキー場から野沢温泉スキー場へ

スイスと言えば山好きな人達は端正なマッターホルンを思い浮かべることでしょう。その麓の村がツェルマットです。 スイス南部、イタリア国境に近いスイスの高級リゾートです。私が初めてツェルマットに行ったのは1987年でその後 夏も含めて20数回行きました。
夏にはガイドを雇って4165mのブライトホルンに登ったり、妻の両親をハイキングに連れていったりしました。
数年前 ツェルマットに20年、40年通うと観光局から記念のバッジがもらえることを知りました。
http://www.zermatt.ch/en/Contact/Gaesteehrung/Guest-Distinctions
旅行回数は1年に何回行っても1回しかカウントされません、条件としてはツェルマットと下流の村のテッシュ、ランダのホテルやホリデイアパートに滞在しそれを記録して申請するのです。
昨年の年末、スイス・グラウビュンデン州のフィリズールという田舎町のホテルに1週間滞在しました。 大晦日にはヨーロッパを旅行中の妻がハンガリーからスイスにやってきました。 
その後私はオスロに向かう妻を空港で見送り 一人ツェルマットに入りました。
毎週木曜日の17:30から開催されるセレモニーに参加することがバッジ授与の条件なのですが、昨年は20年を クリアーしていたにも関わらず、細かいルールを知らずバッジを逃してしまいました。 ツェルマットに着いたのが木曜日の19:30だったのです。
1月6日 ツェルマットのホテルにチェックインした際、観光局からインビテーションレターが届いていてほっとしました。
1月8日(木)
好天のこの日 スキーを終えてシャワーを浴び さっぱりしてセレモニー会場の5星、グランドホテル・ツェルマッターホフに向かいました。 
会場はホテルの豪華なサロン、チーズや干し肉のつまみとシャンパン、ワインは飲み放題。 
グラスが空くとホテルのマネージャーがすぐワインをつぎにくるので飲みすぎてしまいました。
ツェルマット観光局のMs.ジャニーヌがプレゼンターでバッジ授与の前に参加者全員でクイズで遊びました。
その質問の一部は  ツェルマットを巡る4000m峰は何座ある? ツェルマットを訪れる人々のベストスリーはどこの国? このセレモニーが始まってからの受賞者は約何名か? 等々 クイズは難しく、そして英語での受け答えでとても疲れました。
いよいよバッジ授与です。
今日の受賞者は4人(ドイツ人、スイス人、イタリア人と 私)無事 バッジをもらうことができました。
セレモニーを終えてホテル・プリマヴェーラに帰ったらお祝いの赤ワインが届いていました、これには感激しました。
ツェルマットの変遷を私なりに この目で見てきたので、気がついたことを述べてみたいと思います。27年前はじめて行ったツェルマットの素朴だったこと、なんと落ち着いた村なんだろう!と感激したものです。
最近気になるのはツェルマットの拝金主義です、10年位前に鉄道とスキー場の経営が変わってから特に顕著になったと思います。
そして現在のツェルマットの物価高も異常です、円安の影響もありますが国境を越えてイタリアサイドも滑れるスキーリフト1日券が92CHF(1万円以上)もするのです。この料金設定はちょっと常軌を逸しています。
ツェルマットの拝金主義を支えているのがロシア人の富裕層でしょう 彼らは 7,8年前から徐々に増えてきました。
それが今では外国人の約6割以上がロシア人で 村は彼らに占領されている感じです。
そしてもう一つ私の心配は、スイスは喫煙者に極めて甘いということです。
今回ツェルマットにのんびり滞在して感じたのは、現地で暮らしている人たちが平気で、歩きタバコやポイ捨てをします、これはひどいものです。 これでは観光立国が泣きますね。
ツェルマットのロシア人台頭とスイスの喫煙者に対する甘さは決して無関係ではないということを実感しました。
ツェルマットは残念ながら 年金生活者が行けるところでは無くなりました バッジをいただいたことで 一つの区切りがつきました。 今後は まだまだある素朴で素晴らしいスイスの田舎を探したいと思っています。

http://4travel.jp/traveler/toshijii/ 
詳しくは旅行ブログで

無事 バッジをもらうことができました。