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投稿者 | 西田 進 | ||
掲載日 | 04-10-1 |
数多い山の中には、何度も訪れてすっかり馴染みになった山もあれば、ぜひ一度登りたいと思いつつ果たせない山もある。私にとって八甲田山は前者であり、冬の知床の山は後者である。 八甲田山で行われた日本山岳会アルパインスキークラブの2004年度春の全国集会に参加した後、北海道に渡り、札幌の岳人と一緒に知床の山を滑った。八甲田山の部分は省略して、知床の部分のみ投稿させて頂く。 (2004年4月) |
八甲田山と北海道知床の地図 |
海別岳・山スキー |
知床の山スキーの1日目は、海別岳(ウナベツダケ 1419m)である。下部は見事なタンネの森で、ここでは森林限界は何と800m。 それより上はダケカンバとハイマツだが、風が強いので、ほとんどがシュカブラとなっている。 |
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生憎の天気でガスが濃い。帰路のため赤札をつけながら登る。 | 山頂で万歳をして、ガスが濃くならない内に急いで下山。赤テープを回収しながらガスの中を安全滑降。 |
藻琴山・山スキー |
明日は、遠音別岳へ登るので、今日は休養日の予定だった。ところが、天候などのため遠音別に登れないかも知れないので、 「保険」の意味で、もう1つ山に登ろうと、リーダーが言い出した。 選ばれたのが,、屈斜路湖を囲む外輪山の1つともいうべき藻琴山(モコトヤマ 1000m)である。 |
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車窓から見る藻琴山 | 登り出しは緩斜面で、鼻歌混じりでピッチも上がる |
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山の上部はヤセ尾根と岩稜で、強風にあおられ生きた心地はしなかった。しかし、眼下に中島を浮かべた屈斜路湖が望まれ天下の絶景であった。 |
遠音別岳を目指す |
今回の知床山スキーのメインイベントともいうべき遠音別岳(オンネベツダケ1330m)を目指す日がきた。この山は大小の沼が点在し水鳥の繁殖・憩いの場となっており、原生自然保全特別地域指定区域にあり、通常は入山できない。残雪期ならば自然への影響は最小であろう。標高差1300mの長丁場であるので、前夜は、幕営とした。果たして登頂に成功するだろうか。 |
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オンネベツ川の河口のサケマス孵化場の近くに幕営 | テン場にエゾシカが現れる |
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翌朝、テントを出発してオンネベツ川沿いに30分ほど登ったところで、土砂崩れのため通過できず、 やむなく引き返す。右の写真の左端の崩壊部分が撮れていなくて、済みません! |
斜里岳 |
斜里岳(1547m)は知床半島の付け根に位置する均整の取れた美しい独立峰。夏期に登ったことがあるが、スキー登山の経験はない。厳しそうである。 |
「憧れの知床の山」で山スキーを楽しむという人生最大の贅沢を実現して下さった日本山岳会の関係者並びにHASの川越氏、ご一緒して下さった皆さんに心から感謝します。 |