モンブラン(4,807m)はヨーロッパ・アルプスの最高峰。雪を被った優美な姿がフランスのシャモニーから見え、一度はアタックしたいと山好きの征服欲をそそる。
音楽家兼登山家の 「みなみらんぼうさん」 も還暦記念にとモンブランに挑戦した。ここ数年来、らんぼうさんと海外トレッキングを共にした松本さんも、去年のヒマラヤ・ランタン谷の無名峰(4,500m)で誘われた。それからの半年間は訓練の積み重ねだった。
8月1日に成田を立った一行17名は、シャモニーのホテルをベースにした。最初の2日間は
「メール・ド・グラス氷河」 で氷河歩行と岩壁昇りの訓練。これでフランス人ガイドとの信頼関係はガッチリ固まった。
8月4日、女性5名、男性12名、合計17名のメンバーと、ガイド11名の大チームがシャモニーを出発、ロープウエー、登山電車でニー・デーグル(2,387m)へ。そこからハーネス、アイゼンを着け、ヘルメットを被り、ピッケルを握った一行が、ガイドと1対1の2名、1対2の3名チームに分かれ登山を開始、テート・ルース小屋(3,167m)で1泊する。
翌5日朝、落石の危険のあるクロワール(去年は落石事故で死者、入山禁止)を足早やにトラバース、岩壁を攀じ登ってグーテ小屋へ10時過ぎに到着。先着していたチームがチーフ・ガイドの
「今朝は強風で皆登頂に失敗した。今は曇って天候も安定しているが明日は崩れる。今がチャンスだ。今から登ろう」
で大騒ぎ。冬装備に着替え、軽食と水を背負い準備の出来たチームから出発した。
|
|
A |
氷河の岩壁をハシゴ登攀中の松本 |
|
喜びと感動のモンブラン山頂
左から、ザイルパーティの木内さん、ランボウさん、松本 |
|