サンクトペテルブルグサンクトペテルブルグ
掲載日 10-08-14
苫小牧で特急からローカル列車に乗り換え、3時間ゆられて終点の様似に着いたのは夜8時近く、タクシーをとばして、やっと夕飯に間に合った。山小屋を予想してしていたら、たたずまい、食事とも立派なホテルなみ。襟裳岬の突端に近く、そこに花の百名山のひとつアポイ岳がある。
翌朝5時過ぎ、頬をなでる風が心地よい。樹林帯をすぎて中間地点の避難小屋で一休み、登山道の左右の茂みに咲く花が目につく。「花を盗るな、カメラで撮れ」という聞き慣れたキャッチコピーにかかわらず、アポイは花盗人で悩んでいる。監視カメラを取りつけてり、下山道を閉鎖したり。それほど高山植物が豊かということでもある。私たちがカメラで捕らえた花々を以下に紹介しよう。
なお今回は、次の日に道央の夕張岳で花を訪ねる予定であった。夕張の宿では夜半から雨、残念ながら楽しみを来年に延ばし、その1日を函館探訪に切り替えた。
アポイハハコ
函館で1日あそぶ
襟裳岬の先端アポイ岳に花を訪ねた
蝦夷の河原松葉
2010年7月16日(金)〜19日(祝)
リーダー:木村好孝
写真:佐々木正明、田中晃己、古谷 実
ホームページ作成:古谷 実
中腹から太平洋を眼下に望むことができる。
高さ100mの五稜郭タワーに登って見下ろすと・・・
トラピスチヌ修道院にて。
つる蟻通し
白山シャクナゲ
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港まつりの盛大な打上げ花火を、特等席で観た。

姫蝦夷ネギ?
檜扇アヤメ
伊吹ジャコウソウ
アポイマンテマ
キンロ梅
サマニ弟切
クルマユリ
蝦夷の鎧草?
深山吾亦紅
深山オダマキ
オヤマソバ
アポイ山頂で
夕張岳にふられて、翌朝夕張の清水沢駅から函館に向かった。炭坑の閉山と行政の破綻から、大通りの店は軒並みシャッターを降ろし、街は死んでいた。やってきた列車は1両、座席もまばらであった。
函館には昼前に着いた。駅前は賑やかに見えたが、老舗デパートも上の階が空き屋だという。街角で出会った見知らぬ男が、函館ラーメンの一番うまい店と、260軒ひしめきあう朝市のなかの確かな飯屋を教えてくれた。函館で生まれ育った従兄が「函館は打たれ強いのだ」と言っていたのを思い出した。日露漁業がすたれ、函館ドックなど基幹産業がふるわず、青函連絡船がなくなっても、イカや観光で踏みとどまっている。

定番どおりトラピスチヌ修道院、五稜郭、啄木記念館などをまわり、赤レンガ倉庫そばのレストランで地ビール、海鮮料理をお腹いっぱい詰め込んだ。ちょうど港まつりで花火が上がるというので、岸壁の特等席に陣どり、夜空の饗宴を終わりまで楽しんだ。翌朝はハリストス教会などを散策したあと函館山に登って函館観光を締めくくった。
函館山から市街を見下ろす。繁華街が、駅前から五稜郭方面に移っているという。